【アロマセラピー】フローラル系の精油の香りを「8つ」紹介!!
こんにちは!アロマ薬剤師飛こーきといいます。
みなさんは、フローラル系の香りは好きですか?
フローラル系の香りは、華やかで目立つけれど、どこか繊細で優しい香りも持ち合わせています。
これから紹介する「キンモクセイ」の香りや「ジャスミン」の香り、「ローズ」の香りを思い浮かべると、納得できる点があるかもしれません。
例えば、バラ園に行ったことがある方はわかるかもしれませんが、バラの近くを通るとほのかに甘い香ります。
とてもいい香りですよね?
そんなフローラルな甘い香りは、私たちを魅了してくれます。
では実際に、フローラル系の精油(香り)は、主に何があるのか?
順に見ていきます。
目次
フローラル系の精油の主な種類は?
アロマセラピー界のおいてのフローラル系の主な精油(香り)は、以下の通りです。
- カモミール精油
- キンモクセイ精油
- ジャスミン精油
- イランイラン精油
- ゼラニウム精油
- ネロリ精油
- ラベンダー精油
- ローズ精油
などがあります。
フローラル系の精油(香り)は、それぞれ特徴的な香りを放ちます。
なので、フローラル系の香りは「個性のある香りたち」と言ってもいいでしょう。
では次の章で、それぞれの香りの特徴と、主な作用、使い方などを紹介します。
フローラル系精油の香りの特徴と成分と作用は?
これから、上記に記載した「カモミール精油からローズ精油」の8種類の香りの特徴や、期待される作用などを、順に見ていきます。
その前に、香りは人によって感じ方が違うので、一参考までに見て下さい。
カモミール精油
カモミール精油には大きく2つあります。
1つ目はカモミールジャーマン。
2つ目はカモミールローマンです。
共通している所は、香りがフルーティーなところ。
科名が「キク科」の植物だということ。
このあたりは、どちらも同じです。
カモミールジャーマンとローマンの違いを詳しく知りたい方は、こちらの動画を見て下さい。
では、それぞれの成分や特徴、作用を見ていきます。
カモミールジャーマン精油
カモミールジャーマンは別名「カミツレ」とも呼ばれています。
古くから民間療法として、ハーブティーが愛用されていたという歴史があります。
カモミールジャーマン精油の香りは、リンゴをイメージさせてくれるようなフルーティーで優しい香りです。
カモミールジャーマン精油の主な成分は、「カマズレン」、「βファルネセン」、「αビザボロール」です。
主に、青色色素のカマズレンが豊富で、炎症やアレルギーを抑える働きがあります。
ちなみに、僕自身を使った実験で、カモミールジャーマン精油入りのかゆみ止めクリームを、痒みのある箇所に塗ったことがあります。
すると、軽度のかゆみを抑えてくれました。(強い赤みや痒みには、少ししか効かなかった。)
なので、軽度の痒みを抑える効果は期待できると感じています。
またカマズレンは、医薬品の「アズレンうがい薬」の成分とほとんど同じなので、「炎症にいい」というのは納得できますね。
カモミールジャーマン精油の主な作用は、以下の通りです。
- 日焼けやニキビの炎症を鎮める
- 軽い痒みを抑える。
- 筋肉痛や関節痛などの炎症を和らげる。
- リラックス作用。
などがあります。
精油の色は、青色色素のカマズレンが主成分のため、「青色」です。
カモミールローマン精油
一方、カモミールローマン精油の香りは、フルーティーかつ温かみがあり、優しい香りをしています。
そのため、ホッとリラックスできるような気分を味わえます。
カモミールローマンの主な成分は「アンゲリカ酸エステル類」。
アロマの精油の中では、カモミールローマンのみに含まれている成分です。
アンゲリカ酸エステル類は、気持ちをリラックスさせてくれたり、けいれん性の痛みを軽減させると言われています。
カモミールローマン精油の主な作用は、以下の通りです。
- リラックス作用。
- 緊張を和らげる作用。
- けいれん性の痛みを軽減。
- 炎症を抑える作用。
などがあります。
リラックス作用や緊張などを軽減する働きを持つことから、リラックスしたい時にオススメの精油です。
就寝前に使うのがいいでしょう。
また、子供の癇癪(かんしゃく)にいい精油とも言われています。
※かんしゃくとは:激しい感情の爆発。通常は欲求不満に対する作用。
1滴程度、アロマランプに垂らしてあげるといいでしょう。
キンモクセイ精油
キンモクセイの香りは、秋に咲くオレンジ色の花として、とても親しまれています。
別名「オスマンサス」とも言われ、キンモクセイ独特の甘くて独特な香りは、いろんな方に好まれています。
キンモクセイ精油の主な成分は「リナロール」や「ゲラニオール」、「βイオノン」。
さまざまなフローラル系の香りに含まれている成分が、まとまって入っている印象です。
この中でも「βイオノン」は、スミレの花にも含まれている成分です。
キンモクセイ精油の主な作用は、以下の通りです。
- リラックス作用。
- 緊張や不安を和らげる作用。
- 抗うつ作用。
- 炎症を和らげる作用。
などがあります。
特に、気分が落ち込んだ時にキンモクセイの香りを嗅ぐと、キンモクセイの甘くて優しいフローラルな香りが、心身を癒してくれるでしょう。
なお、キンモクセイ精油の原液はかなり高価なので、僕のオススメのブレンドオイルを載せています。
ジャスミン精油
ジャスミン精油は、フローラルで上品かつ濃厚な香りがします。
花1トンから約1kgしか抽出できない、貴重な精油だとも言われています。
そのため、少し高価な精油です。
ジャスミン精油の主な成分は「酢酸ベンジル」「安息香酸ベンジル」「ジャスモン酸」。
ジャスモン酸はごく微量ですが、ジャスミン特有の香りを放ちます。
あとは、酢酸ベンジルという成分は、気分を高揚させると言われています。
ジャスミン精油の主な作用は、以下の通りです。
- 気分を高揚させる。
- 興奮作用。媚薬作用。
- 肌の引き締め作用。
- リラックス作用。
- 抗うつ作用。
などがあります。
以上の事から、気持ちが落ち込んでいるときや、自信を取り戻したいときなどにサポートしてくれる香りです。
また、肌を引き締め、栄養を与える香りだとも言われていますので、
しわの改善や、妊娠線の改善にアロマオイルとして使用するといいでしょう。
あとは、マタニティブルー(産後うつ)のサポートにも働きます。
イランイラン精油
イランイラン精油は、エキゾチックな香りに温かみがあることから、まるで南国をイメージしてくれるような香りです。
しかし、イランイランの香りはタイプによって、香りや作用が違います。
イランイランエクストラ、イランイランファーストは、「酢酸ベンジル」「リナロール」が豊富なので、ジャスミン様でフローラルかつ上品な香りがします。
気分を高揚させたり、落ち込んだ気持ちを引き上げてくれる効果が期待できます。
イランイランセカンド、イランイランサードは、主に「βカリオフィレン」「ゲルマクレンD」といった成分を含みますので、よりスパイシーで温かみのある香りがします。
炎症を鎮める働きが期待できるので、筋肉疲労などにいいでしょう。
- 高揚作用(エクストラ、first)
- 抗うつ作用(エクストラ、first)
- リラックス作用(エクストラ、first)
- 皮脂のバランスをとる(エクストラ、first)
- 炎症を和らげる作用(second、third)
などがあります。
イランイランエクストラやファーストは、ジャスミン様の働きが期待できるので、安価なジャスミンとして使いやすい香りだと思います。
また、パニック障がいとも相性がいい香りですので、気持ちを落ち着かせたいときに使うと良いでしょう。
しかし、香りがかなり強いため、リラックスしたい場合は1滴程度で十分です。
一方、イランイランセカンドやイランイランサードは、アロマオイル(精油をオリーブオイルなどのオイルで希釈する)として、マッサージで使用するといいかもしれません。筋肉痛などの筋肉疲労にアプローチしてくれます。
ちなみに、書籍によって「エキゾチック系」に分類されているものもあるので、エキゾチック編でもお話しますね。
ゼラニウム精油
ゼラニウム精油は、精油メーカーによってかなり香りが違います。
石鹸のようなふんわりとした香りがするゼラニウム精油もあれば、ローズ様の香りが強いゼラニウム精油、フローラル感の中にグリーン調の香りがするゼラニウム精油などがあります。
とにかく、メーカーによって香りがかなり違うので、比べてみるのもいいでしょう。
代表して2つのメーカーの精油を貼っておきますね。
↑生活の木さんのゼラニウムは、ふんわりとした香り。
↑インセントさんのゼラニウムは、ローズ様で濃厚といった印象です。
ゼラニウム精油の主な成分は「シトロネロール」「ゲラニオール」。
この2つの成分が、相乗的にローズ様の香りを放っています。
特に、シトロネロールは基本的に、虫を寄せ付けない成分だと言われています。
ゼラニウム精油の主な作用は、以下の通りです。
- リラックス作用。
- ホルモンバランスの調整。
- 自律神経バランスの調整。
- 虫よけ作用。
- 皮脂バランスを整える。
- むくみの軽減。
などがあります。
ゼラニウムのキーワードは「バランス」。
女性ホルモンなどのホルモンバランスや、自律神経のバランスを整えてくれるので、更年期によるさまざまなトラブルや自律神経失調によるトラブルの緩和などに役立ちます。
ちなみに、更年期症状と自律神経失調状態の症状はとても似ていて、「動悸」「めまい」「息切れしやすい」「疲れやすい」「肩こり」「不眠」「下痢もしくは便秘」「冷え」「ほてり」などが出ます。
それらの症状を和らげてくれるので、かなり優れた精油(香り)だと思います。
ネロリ精油
ネロリ精油は、ビターオレンジの花から採れます。
しかし、採油量がとても少ないので、ジャスミンと同じく高価な精油です。
香りは、柑橘系のフレッシュな香りと上品でフローラル、あとは少しグリーン調の香りもします。
ネロリの主な成分は「リナロール」「ネロリドール」。
ネロリドールは、ネロリ特有の成分で、弱い女性ホルモン様作用が期待できます。
また、リナロールも含んでいるので、少しグリーン調な香りがするのかもしれません。
リナロールは、あとに紹介するラベンダーにも含まれていて、自律神経を整えてくれたり、落ち込んだ気持ちを取り戻してくれる働きが期待できます。
ネロリ精油の主な作用は、以下の通りです。
- 不安や緊張を和らげる。
- 女性ホルモン様作用。
- ストレス性のお腹の不調を和らげる。
- 抗うつ作用。
- 皮脂バランスを整える。
などがあります。
特に「心」に作用する香りですので、気持ちが落ち込んだ時や、リラックスしたい時、ストレスを和らげたい時などにアプローチしてくれます。
また、ネロリの香りは「子供の夜泣き」にもいい精油だと言われています。
ラベンダー精油
ラベンダーは、時代を超えて人気があり、心を落ち着かせる働きが高く評価されています。
また、やけどの手当てに使われていたことや、傷口に直接精油を塗るといったこともできる精油です。
(基本的には、精油の原液は濃いため、直接肌には塗れません。)
ラベンダー精油の主な成分は「酢酸リナリル」「リナロール」。
酢酸リナリルは、フローラルな香りを放ち、リラックス作用が期待できます。
一方、リナロールはグリーン調な香りを放つので、酢酸リナリルとリナロールの組み合わせがラベンダーの独特な香りを放っています。
フローラル系の精油には、大体リナロールが入っていることを覚えておくといいでしょう。
他にも、ゆりの花やプルメリアの花などにもリナロールが含まれています。
ラベンダー精油の主な作用は、以下の通りです。
- リラックス作用。
- 睡眠を促す作用。
- 自律神経のバランスを整える。
- さまざなな炎症を鎮める作用。
- 抗菌、抗真菌作用。
などがあります。
さまざな炎症を鎮めてくれるので、肌の炎症(にきびや火傷、日焼けなど)から体の炎症(筋肉痛や関節痛など)を鎮めるのにオススメ。
メンタル面にも優しく働きかけます。
このように、ラベンダーは様々な用途があるので「精油の万能薬」とも言われています。
ローズ精油
主に、ローズの精油は大きく2種類あり、「ローズアブソリュート」と「ローズオットー」の精油があります。
しかし、香りや主な成分、特徴は違うので、1つずつ見ていきます。
ローズアブソリュート精油
ローズアブソリュートの香りは、上品で濃厚なバラの香りがします。
主な成分は「フェニルエチルアルコール」。
気持ちが落ち込んだり、やる気が出ない時。無気力な時にオススメの香りです。
女性ホルモン様作用も期待できます。
また、肌を引き締める作用も期待できるので、美容やスキンケアにも使いやすい精油です。
実際に、手作りリップクリームに精油(香り)を入れたことがありますが、ローズのほんのり甘い香りがしたので、リップクリームと相性が良かったです。
ローズオットー精油
一方、ローズオットーの香りは、ローズの上品な甘い香りに加え、少しスパイシーさを感じさせてくれます。
主な成分は「シトロネロール」。
ゼラニウムにも含まれている成分ですので、虫よけ作用などが期待できます。
また、ローズアブソリュートと同じく、女性ホルモンのバランスを整えたり、気分の落ち込みや、無気力感にいいと言われています。
この動画で、ローズアブソリュートとローズオットーの違いを分かりやすく解説していますので、参考までにどうぞ。
まとめ
以上で、フローラル系の精油を8つ紹介しました。
他にも、スミレ精油やプルメリア精油など、フローラル系の精油はたくさんあります。
その中でも、メジャーで手軽に使える香りを紹介しました。
色んな香りを試してみないと、自分に合う香りなのか分からないので、色んな香りをぜひ、試香してみて下さい。
もっと深く香りのプロフィールを知りたい方は、「アロマセラピーの精油をわかりやすく」という、精油のことに特化した手作り本も出しています。
良かったら、そちらの方も見て下さい。
実際に、「アロマセラピーの精油を分かりやすく」の本を現場や趣味で使ってくださっている方もいて、お声もいただいています。
本当にうれしい気持ちでいっぱいです!
最後まで読んで下さってありがとうございます。
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