【アロマセラピー】樹木系の精油の香りを「8つ」紹介!!
こんにちは!アロマ薬剤師飛こーきといいます。
今回は、樹木系の精油(香り)のお話をしたいと思います。
「樹木」と聞くと、山の中にある木々を想像する方が多いのではないでしょうか?
僕も、アロマセラピーに興味を持ったころは、木の匂いのことかな?と思っていました。
そんな、樹木系の香りについて紹介していきます。
その前に、樹木系の香りの共通点からお話します。
それは「温かみのある香り」がするところ。
樹木の精油(香り)を代表して「ヒノキ精油」がありますが、ヒノキの香りはとても温かみがあり、落ち着いた香りがします。
ヒノキ風呂を想像すると、イメージがわきやすいかもしれません。
では、実際に、樹木の精油(香り)には何があるか?
見ていきます。
目次
樹木系の精油の主な種類は?
樹木系の精油(香り)は、以下の通りです。
- ジュニパーベリー精油
- サイプレス精油
- シダーウッド精油
- スギ精油
- ヒノキ精油
- パイン精油
- ティートリー精油
- ユーカリ精油
- ホーリーフ精油、ホーウッド精油
- ローズウッド精油
などがあります。
…まあ多いと思います(笑)
あえて、この並びにしたのも理由がありますので、一つずつ解説していきますね。
ジュニパーベリー精油
ジュニパーベリーは古くから、魔除けとして用いられたことから、「病気払いのハーブ」とも言われていました。
そのため、心を浄化する力を持ち、心のわだかまりなどをスッキリさせてくれる香りです。
主な成分は「αピネン」。
樹木ならではの、落ち着いた温かみのある香りがします。
また、爽やかさも兼ねそろえた印象です。
αピネンは、気持ちを落ち着かせてくれます。
ジュニパーベリーの主な作用は、以下の通りです。
- 浄化作用。
- 集中力アップ。
- 血液やリンパの流れを良くする働き。
- 炎症を抑える働き。
- リラックス作用。
などがあります。
心の雑念をなくし、集中力を研ぎ澄ませてくれる香りなので、ここぞという時などに使うといいかもしれません。
精油を鼻に近づけ、少し嗅いだり、アロマスプレーにするといいでしょう。
また、血液やリンパの流れを良くするため、むくみの解消にも役立ちます。
その場合、アロマオイルとして使用すると良いでしょう。
サイプレス精油
サイプレス精油は、別名「イトスギ」とも呼ばれています。
円錐形の樹木であることから、他国では「クリスマスツリー」に使用されているだとか。
ほかの樹木系の精油よりも、香りはマイルドで優しく、あんまり樹木感がしないのが特徴です。
少しスパイシーな香りも感じられます。
サイプレス精油の主な成分は「αピネン」「セドロール」「δ3カレン」です。
αピネンは、ジュニパーと同様、温かみのある木のような香りを放ちます。
リラックス作用を持つので、ホッと一息つきたい時などにオススメの香りです。
他にも、サイプレスの精油には「セドロール」という特徴的な成分を少し含んでいます。
この成分が心に働きかけ、イライラ感や緊張感などを落ち着かせてくれます。
また、車でいう「ブレーキ」を踏んでくれるので、心拍数を抑える働きを持つとも言われています。
セドロールは、女性ホルモンにも働きかけます。
そのため、更年期や月経不順にいいと言われています。
ここが、ジュニパーベリー精油と区別できるところです。
最後に、主な作用をまとめました。
- 浄化作用。
- リラックス作用。
- 血液やリンパ液の流れを良くする働き。
- 女性ホルモン様作用(更年期や生理不順などに)
- 咳を鎮める働き。(δ3カレンの作用)
などがあります。参考までに。
シダーウッド精油
シダーウッド精油は主に、2種類あります。
1つ目はシダーウッドアトラス(アトラスシダー)
2つ目は、シダーウッドバージニア(バージニアシダー)
それぞれ、特徴を簡単に説明します。
シダーウッドアトラス
香りは、木々が雨に濡れた後のような、重たく強めの香りでどっしりとした印象です。
主な成分は「ヒマカレン」「アトラントン」。
ヒマカレンは、リンパの流れを良くする働きや、アレルギー、炎症を鎮める働きが期待できます。
アトラントンは、脂肪の分解を助ける働きがあります。
主な作用は、以下の通りです。
- 脂肪溶解作用(脂肪の分解を助ける)
- 血液やリンパ液の流れを良くする働き。
- アレルギーや炎症を和らげる働き。
脂肪溶解作用があることから、ダイエットにオススメの香りです。
柑橘系の精油で脂肪の分解を助けてくれる「グレープフルーツ精油」とブレンドするといいでしょう。
その際は、アロマオイルを作成し、気になる箇所に塗ってください。
アロマオイルの作り方は、この動画で解説していますので、よかったら覗いてみて下さい↓
シダーウッドバージニア
香りはアトラスよりも薄く、鉛筆の芯をイメージさせてくれるような、優しい木の香りといった印象です。
主な成分は「セドレン」「セドロール」。
サイプレスの成分が含まれていますので、女性ホルモン様作用が期待できます。
また、バージニアの香りは集中力を高めてくれます。
主な作用は、以下の通りです。
- リラックス作用。
- 集中力アップ。
- 血液やリンパの流れを良くする働き。
- 女性ホルモン様作用(更年期や生理不順などに)
などがあります。
スギ精油
「スギ」と聞くと、スギ花粉を思い浮かべる方が多くいらっしゃると思います。
スギの香りの場合は、花粉ではないので、スギ花粉症の方でも安心して楽しめます。
また、スギの精油は、数少ない日本産の精油ですので、日本人にも親しみやすい香りです。
スギ精油の主な成分は「αピネン」「リモネン」「δカジネン」。
αピネンを含んでいますので、リラックス作用が期待できます。
また「δカジネン」は、副交感神経の働きを優位にさせたり、空気の浄化作用が期待できます。
主な作用は、以下の通りです。
- 浄化作用。
- 血液やリンパの流れを良くする働き。
- 炎症やアレルギーを和らげる働き。
- 副交感神経の働きを優位にする。
- リラックス作用。
などがあります。
ヒノキ精油
ヒノキ精油も、花粉とは異なるため、花粉症を持っている方でも安心して使用できます。
むしろ、スギ精油と同じく、アレルギーや炎症を鎮める働きを持ちます。
主な成分は「αピネン」「δカジネン」。
このことから、ヒノキ精油も樹木らしい温かい香りを感じられます。
主な作用は、以下の通りです。
- 浄化作用。
- 血液やリンパの流れを良くする働き。
- アレルギーや炎症を和らげる働き。
- リラックス作用。
- 優れた抗菌作用。
などがあります。
ヒノキ精油には、どこで精油が採れたかによっても香りを楽しむことができます。
パイン精油
まず、パイン精油は果物のパインとは別物です。
パインは別名、「アカマツヨーロッパ」や「オウシュウアカマツ」とも呼ばれます。
主な成分は「αピネン」「βピネン」「酢酸ボルニル」。
酢酸ボルニルは、マツ特有の鋭さを持った樹木の香りを放ちます。
そのため、ほかの樹木の精油よりも香りが鋭いのが特徴。
集中力を高めたい時なんかにいいでしょう。
主な作用は、以下の通りです。
- 浄化作用
- 血液やリンパの流れを良くする働き。
- アレルギーや炎症を和らげる働き。
- 集中力を高める作用。
- リラックス作用。
他にも、防虫作用や消毒作用などを持つことから、石鹸の香料に使用されているとのこと。
なので、パイン精油入りのアロマ石鹸の香りに、レモン精油の香りを足してみるのもいいでしょう。
デスクなどに置くと、集中力が高まるかもしれません。
ティートリー精油
ティートリー精油は、樹木系の香りっぽくないイメージですが、実は樹木系に分類されています。
香りは爽やかでスッキリとした印象です。
ティートリーの香りは「天然の抗生物質」とも呼ばれ、血液の中の大事な成分である「白血球(免疫に関わる成分)」の働きを促進します。
これにより、免疫アップが期待できます。
主な成分は「テルピネン4オール」「γテルピネン」。
テルピネン4オールは、菌やウイルスや真菌をやっつける働きが期待できます。
また、副交感神経の働きを高めてくれます。(車でいうブレーキの役目)
副交感神経の働きを高めると、リラックス効果が得られ、免疫細胞も活性化します。
とにかく、多方面で免疫アップが期待できる成分の1つです。
主な作用は、以下の通りです。
- 免疫力アップ。
- 抗菌、抗ウイルス、抗真菌作用。
- 頭をクリアにする作用。
- 副交感神経の働きを高める。
- 鼻づまりなどの緩和。
などがあります。
このことから、鼻詰まりを軽くすることで、頭をスッキリとクリアにする働きが期待できます。
また、花粉症だけでなく、鼻かぜにもいい香りだと言えます。
ユーカリ精油
コアラが大好きなユーカリも、樹木系の精油に分類します。
ユーカリ精油の種類は主に、「ユーカリラディアタ」「ユーカリグロブルス」「レモンユーカリ」の3つがあります。
ユーカリ精油に関しては、こちらの記事でまとめているので読んでみて下さい。
ローズウッド精油
ローズウッド精油の香りは、樹木らしさとローズのような甘い優しい香りがふんわりとします。
このように、バラのような香りがすることから、「ローズウッド」と名付けられたとのこと。
主な成分は「d体リナロール(多め)」「l体リナロール」。
特に、d体のリナロールが豊富ですので、交感神経を活発にする働きを持ちます。(車のアクセル優位)
そのため、日中頑張りたいな!というときに使うのがオススメ。
主な作用は、以下の通りです。
- 気持ちを高める作用。
- 交感神経を優位にする働き。
- 前向きな気持ちにする働き。
- 肌トラブルの改善(しわ、にきびなど)
などがあります。
そのため、気持ちを切り替えたい時や、頑張り時に役立つ精油だと言えます。
日中に使うのがいいでしょう。
また、お肌のトラブルにも良い精油だと言われてます。
ローズウッドの香りを、オリーブオイルなどの植物油に希釈し、アロマオイルにしてからお顔に塗ってあげると良いでしょう。
アロマオイルの作り方を載せますね↓
ホーリーフ精油
ホーリーフ精油の香りは、ローズウッドの香りと香りの識別ができないくらい似ています。
しかし、よく香りを嗅ぎわけると、ローズウッドの方がややバラのような香りがします。
一方、ホーリーフ精油は淡いローズの香りと石鹸様の柔らかい香りがします。
こっちも「d体リナロール」が豊富に含まれています。
そのため、頑張りたい時などにオススメ。
ローズウッドの代わりの精油として好まれます。
最後に
以上が、樹木系の代表的な精油でした。
他にも、樹木系の精油はかなりの種類があります。
お好みの樹木精油が、アロマ専門店などで見つかるといいですね♪
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本当にうれしい気持ちでいっぱいです!
最後まで読んで下さってありがとうございます。
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